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つよくてクソゲーム

日常的な事は、ある時にピクシブのスタックフィードで済ませるようになって早数年。
そこではちょっと書ききれない、ないし憚られるような内容を含むのでこっちを再始動。
最近読んでるラノベのことで、興味深い対比体験になったなーと思って。

■「アウトブレイク・カンパニー ~萌える侵略者~」(榊一郎・講談社ラノベ文庫)
最近アニメ化も決定した大ベテランの直近シリーズ。
ベテランだけあって文章はとっつきやすい反面、ノリが若干古い感じ。

■「竜殺しの過ごす日々」(赤雪トナ・ヒーロー文庫)
これまた最近の作品。ぶっちゃけ今回ズタズタにするのはこっちの方
大まかに説明すると、「アウト~」は冴えないオタクニートだった主人公が
偶然行き来できる異世界にオタク文化を輸入・伝導する話。
「竜~」は平凡な少年が異世界に迷い込み、たまたま竜をブッ殺したおかげで超人的な力を手に入れるものの、
元の世界に帰る手段がなくて異世界での生活を始める話。

凡人が突発的に才能を買われて未開拓の地平で悪戦苦闘する、という見地においては
両者とも同じ、最近のラノベシーンで流行の「つよくてニューゲーム」系作品だと言える。
わざわざ日記を再起動までして何が言いたいかってーと、まぁーこっちがクッソつまらなくってな。

「アウト~」の方は前述どおり古くさい部分はあるものの、手馴れた筆致で必要な情報が過不足なく整頓されており、
どういう世界でどういうキャラがどう思って動いているかという基本要素がバランスよく読み取れる。
(この辺が俺が榊先生の筆致をこよなく愛する理由なのだが)

反面「竜」の方は前述の説明だけで本当に何もかも済んでしまう内容を、簡素で迂遠な文字列で延々説明し
悪すぎる意味で表題どおりの、本当にただの竜を殺した少年が異世界で過ごす日々を綴った日記帳みたいな読み応え
結論から言うと、設定が過剰で物語が不足。

読んでてすっげえニオったなーと思うのは、いわゆる「設定厨」が考え付いたような構成だなーって点。
話やコンセプトの為に設定を考え付いたのではなく、見聞きかじったファンタジー設定を作者なりに噛み砕いて
整頓したのを「俺すげえ!」って思って、それを披露するためだけの物語をでっち上げたような印象を受ける。
実際そうとしか読み取れないようなワキの甘さがいくつもあり、まさにドヤ顔を前にして中二病の設定ノートを
読まされた気分だった。物語に起伏も起承転結もなく、そもそも導入に当たる異世界への召喚が
「単にたまたまそこにあった次元の裂け目に主人公が落ちた」とか、本気でやる気を疑う。

何よりきついのはこのワキの甘さで、作者独自(と思ってあげよう、一応)の設定を文中に現すための手段が
ヨソから設定を借りてくるどころか、ゲーム画面のインターフェースをそのまま文章の形に当てはめて送り出しちゃったような
痛々しさがなんともいえない。
ファンタジーの世界で「称号や技能が表示される身分証明証」とかマジ勘弁して下さい。
その他、おそらく「こんな身近な事まで考えて説明する作者のオレ様マジ用意周到!」とでも考えての事でしょうか、
「目玉焼きを焼く魔法」とか「洗濯物を洗う魔法」とか、ものすげえ香ばしいのが出てきます。
すいませんボク偏食だからファンタジーに目玉焼きという単語が出てくるだけで心電図Dangerになっちゃうんで
「洗濯の魔法は灯りを点す魔法の8回分くらいの魔力を使う」
とか勘弁して下さい。オレ憤死しちゃう。

これでもキャラごとに萌えポイントや熱い心情みたいなものがあればそれをよすがの作品と思って
我慢もできるのですが、まぁー設定厨な内容なので数少ない登場キャラも
お役目と設定実現を最優先とした村人A・キメ台詞は「ここは ラダトームの じょうかまちです。」みたいなキャラばかりで。
こんなにも面白いと思える部分がない作品は久々でタイピングする指も熱くなろうってもんです。
できれば作品で胸を熱くして欲しかったけどな!

そして、そこまで前置きで説明しきっちゃうからには、中盤から巻末に掛けてはよほどハイスピードな
ジェットコースターも助走つけてぶん殴るレベルの展開が待ち受けているのかと思いきや
主人公が怪力で街の雑用をこなしたりザコモンスターを数匹狩って住人から崇められるだけという
「お前コレよくぞこの形で世に送り出したな!」と褒めたくなる京都アニメーション的展開

挿画の碧風羽さんの絵が大好きなので絵買いしたものの、かなりの地雷かと思われます。
のわりにすっげーハイペースで刊行されてて、どんだけ読者ダマし売れてんだよと思いましたが
なるほどWeb小説が最初なのね・・・。たった五文字ですべてが納得いくあたり、ネットの幅広さと底の浅さに身震いします。

「アウト~」の方にはあまり触れてないじゃん、不公平じゃんと思われるかもしれませんが
こっちの方はソツもアクもない、実にいつもの榊作品なので僕は好きですとしか言いようがなく。
ただ奇しくも両者のシチュエーションの根幹が類似していて、同時期に読んだ2作としては対照的だなーと感じたのです。

それにしてもなんで最近はこの係累が流行ってんですかね。
ここ数年、ラノベは「題名と表紙の絵柄だけ見れば内容まる分かり」という風潮に落ち着いてますが
(そうまで説明しないと手に取ってもらえない、中身を立ち読みされたらアウツだからってのもよく聞きますが)
冴えない主人公が冴えないまま才能や強さを手に入れる事になんのカタルシスがあるんでしょうか。
冴えない読者が冴えないまま感情移入できる等身大の主人公ということなのかねえ。でも
オレらって冴えない上に、女の子に優しくしたり、
誰かの力になる事もろくにできないよーな奴等だからラノベ読んでんだよな?

(本日最大の偏見アンド自傷)
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comment

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No title

生きてたようで安心しました。
等身大と見せかけてつよくてニューゲームなんだから、そんな主人公に感情移入なんてできるはずもないわー。
なんだか脇役も三角コーナーみたいなニオイがするご様子だし、もはやラノベじゃなくてテキストサイトじゃないか。

あと、我々は女の子には(上辺だけ)やさしく出来ますが、「女の子」がいないだけなんです…

No title

ケータイ小説(笑)とか言ってられないレベルでした。
某恋空なんてまだ肉欲という感情があっただけマシなもので、
竜殺しは登場人物に思考も感情もない。
演者がやらされてるだけで抑揚も表現性もない学芸会状態ですね。

ぼくは男の娘になら優しくする自信があります(*^○^*)
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基本的に何もやってません。消費者。

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